サイジング

大阪出張でした。

電車の中で書いたものをアップします。

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衣料にはサイズがあります。一番多いサイズの表記はSサイズ・Mサイズ・Lサイズ・LLサイズ・LLL(スリーエル)サイズ、もしくはXLととなると思います。ドレスシャツのサイズは首周りと袖丈。39-82と言うのは首周りが39センチで袖丈が82センチと言うことになります。

それでは洋服はどうなるかと言いますと、身長での表記が日本の場合は4・5・6・7となり。目安としては4が身長165センチ。それから5センチピッチで7が180センチとなります。そこに横のサイズが加わって、スーツで言いますとパンツのサイズ。A体・AB体・B体(メーカーによってサイズの表現は様々)で例えばA5と言うと、目安として身長170センチ前後でウエストサイズ79センチ。それでは同じ5サイズでもAB体となりますとウエストサイズが85センチでAB5(86センチで設定しているメーカーもあるようです)、B体もしくはBE体(メーカーによって表示がまちまち)となりますと94センチとなります。

同じ身長170センチでもウエストサイズの違いでA・AB・BE体と言うように横の広がりが出てきます。

成人してから身長が変化することは少ないでしょうから、例えば身長が170センチの人の場合は、一般的に79センチでA体85センチでAB体となります。今まで79センチのウエストサイズが微妙に太って82センチになった場合は、A5でパンツのウエストを調整するか、若干着丈は伸びるもののA6サイズを着用するか?と言うことになります。フルオーダーである場合は心配ありませんが、仮にイージーオーダーでスーツを作る場合は着丈の長さ5サイズを基準にして、上着の胴回りと、パンツのウエストサイズを大きくしてバランスをとったりします。

これがイタリアのスーツの場合はまた表示が違いまして、目安として日本の5号サイズが46サイズ。6号が48サイズ、その上50サイズ52サイズとなります。ただ基本的なサイジングと言いますか考え方が違います。46や48サイズから横の広がりを示すのに、ドロップという表記をつかいます。一般的に多いのはドロップ6。つまり身長の目安でいいます46サイズのドロップ6は46-6×2=80となり。日本サイズに無理やり当てはめますと、A5となると思います。サイジングの大きな違いは日本の場合多くが3センチピッチで移行するのに対し、イタリアの場合は46~48サイズの巾はウエストで言うと、4センチピッチになります。ドロップと言うのは横の広がりを示しますので、ドロップ6やドロップ7が日本で言うA体であるのに対し、ドロップ4になりますと、縦の表記(身長)46サイズの場合ドロップ4は46-4×2=84となり。大体AB5くらいにあてはまります

お分かりになりましたでしょうか・・・?ただもっとサイズの表現方法は色々ありまして46サイズドロップ6の着丈がレギュラーやロング、そしてショートと丈の長さでサイズの広がりもあったりします。

ただこのようなサイズ展開をイタリアのメーカーが日本で全て展開することも難しいようで、一般的にはレギュラー丈の44サイズから54サイズで、ドロップが6~7くらいで展開しているようです。日本の場合は3センチピッチでウエストサイズが移行するもののイタリアの商品の場合は4センチピッチでのサイジングがなされているのは基本的なサイズに対する考え方、作り方の違いからになります。

とあるイタリア・ミラノのメンズ専門店では、通常は46・48・50・52など縦のサイズも2サイズずつ移行するのに対し、定番となる紺の無地に関しては46・47・48・49・50・51・52と1サイズ刻みに展開しウエストサイズは2センチピッチで移行するような細かなサイジングを行っている店があるとも聞きました。

イタリアではオーダーのことをスミズーラーと言いますが、縦の44サイズからのピッチとドロップとそして更に丈の長さを表すショート・レギュラー・ロングと巾のあるサイズ展開から自分の身体に一番近いサイズで作ることが可能になる訳です。

ただ、このようなサイズ展開があるのでしょうが、全てのメーカーがこの細かなサイズ全ての型紙を持って展開しているかは別だと思います。

私はスーツと言うのは同じA5.イタリアのものであれば46のドロップ6であってもその時その時のトレンドによって肩幅が大きくなったり小さくなったり、裾巾が変わったりしますので、できれば自分の身体がどのサイズにくるかを知り、そのサイズにあった体系を維持し、これは大変恐縮な言い方ですが、身体をサイズに合わせていった方がメーカーが考えてカッティングしたトレンド重視のスタイルを着ることができますので、他人(ひと)から見られた場合のスタイルや着こなしは綺麗に見えると思います。

勿論なで肩や鳩胸やそれぞれの体系のクセがありますので自分の身体は既製品は合わないという方もいらっしゃると思います。当店の場合は仮にイージーオーダーでも完璧にその方の身体に合わせるのではなく、もともとのシルエットを残しながら最小限の補正ですむようなサイジングに心がけております。これは私の考え方ですので全ての洋服屋さんがそうでないと思いますしそれぞれの考えはあると思います。

ここまではスーツやジャケットの話ですが。

それではシャツはどうか?と言うことになりますと、これはまたスーツとは全く違いまして、当店としては当たり前ですがフルオーダーをお勧め致します。最初にお話をしたように、シャツは首周りと袖丈でサイズを表現します。39-82であれば首周り39センチの袖丈82センチとなりますが、それでは肩幅やボディサイズはどうなるか?

一般的には既製品でもトレンド的な要素はあって、ルーズなシルエットが流行れば肩幅も大きくし、身幅も広くします。ただ最近のトレンドはタイトが主流。昔は洋服のようにシャツも38-82のA体やAB体など横の広がりを持たせたサイジングがありました。首周りの割りにはお腹が大きいとか、逆に首は太いのにお腹周りは小さいとか言う場合はA体やAB体でシルエットの調整をしておりましたが、最近はそこまで細かなサイジングができていないのも事実です。

それは何故かと言いますと、サイズよりもデザインのバリエーションが増えて、そのデザインバリエーションに細かなサイジングを致しますとかなりの量のシャツを作らなくてはいけないと言う作り手側の問題も出てきているのだと思います。

最近はシャツのイージーオーダーなどもあるようですが、衿やカフスのデザインを決めて、首周りと袖丈を決め、A体やAB体などの横の広がりも決めて作るようです。より細かなフィッティングをお望みの方も増え、肩幅やアームホール、時計をされる場合は左右のカフスの大きさの調整をする場合もございます。

お客様によっては微妙なサイジングをお求めで1センチピッチで胴回りを調整する方もいらっしゃいます。

既製品の場合は最大公約数をとっているために一番問題なのはウエスト部分のゆとりです。タイトが主流と言ってあまり細く作りますと既製品の場合はお腹が入らない人も出てきますので、若干そのあたりは脹らませて作ることが多いと思います。

今まで既製品を着てこられて、一度オーダーをされた方が戻れなくなるのはこのウエスト部分の丁度いいゆるみやゆとりだと思います。ピチピチではない、そして若干のゆるみを持ちながらブカブカではない。その感覚を知るとなかなか既製品には戻れないようです。(お客様談)

本日は長くなりましたが、こんな所で。

大阪出張で今サンダーバードの中で今日のブログを書いておりました。ちなみに今日の昼ご飯はこちら。
ランチバイキング
とあるホテルのランチバイキング。自分のサイズを知って自分のサイズを維持する。などと偉そうに言いながらこれだけ食べてるんじゃ駄目ですよね。しかも最後にはケーキとコーヒーも。

しかし、私の周りはおばちゃんばかり、なぜおばちゃんはランチバイキングに強いのでしょうか?あれだけ食べて、更にケーキにデザートにコーヒーお代わり。

食べている時は洋服のサイズのことなど考えておられないようです・・・

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