アイロンかけ

時々悲しいことがあります。


とても良い生地で作って頂いたのに、それを気に入って頂いているのに、「何?このクリーニングの仕上がりは」と思うことがあるのです。


本当にお洒落好きのお客様は休日には靴磨きとシャツのアイロンかけに専念すると言う方もいらっしゃるようですが、ご自分でアイロンをかけるというのはかなり難しいことでもあります。


こちらをご覧になって頂ければと思います。




プロのアイロンかけですから、先ず道具が違う、そしてシャツ一枚を乗せるアイロン台がある。と言う条件が普通の家庭と違いますし、そのままご家庭でというのはなかなか難しいかも知れませんが、参考になるかと思います。

道具が違うと書きましたが、やはりアイロン自体が家庭のものとは違いある程度のウエイトがありますから、簡単になぞるだけで綺麗に仕上がるのだと思います。

このように手仕上げで仕上げて頂ければシャツの痛みも少なく、長持ちするのは間違いないと思います。お出しになっているクリーニング屋さんによって違うとは思いますが、まず衿もカフスもプレス機を使わず手アイロンで行っていることに特徴があります。特にこのアイロンはカフスの裏側をしっかりあてた後軽く表をあてていることがポイントだと思います。

プレス機でアイロンをかけるとカフスの表面ばかりがパンパンに硬くなり、裏面はしわくちゃになる場合が多く縮みも多い訳です。

こんな風に丁寧と言いますか迅速に軽く仕上げて頂ければ、シャツのダメージも少なく長くご着用になれるはずです。最近は低コスト化で機械の導入がすすみ、地域の手アイロンのクリーニング屋さんが少なくなってきています。良いものを長くご着用頂く為には、それなりのコストを我々が出してこのような地域のクリーニング屋さんを残していかなくてはいけないと思っています。

クリーニング屋さん、機械化も良いですが、是非このような職人技を残していって欲しいと思っております。

もう一つ映像を。





こちらの映像は、カフスのアイロンかけはどうなんだろう?という感じは致しますが、全て手仕上げのプレスです。この映像はアイロンのかけ方もそうですが、結構良いシャツではないか?と想像できます。撮影にもよると思いますが、生地のドレープ感、柔らかさ、ボタンも白蝶貝であればかなり厚い高価なボタンが付いていると思います。何よりもアイロンをシャツの上に滑らせる時のしなやかさと光沢がシャツの良さを感じさせてくれます。

さて、連休の間どこにも出かけるご予定がなければ、シャツにアイロンなどかけてみませんか?

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ウェブマスター 宮谷 隆之
by オーダーシャツの金港堂