加賀温泉郷マラソン完走記

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早朝4時50分起床。お決まりのうどんとお握り2個を完食してチームメイトを迎えに車に乗り込む。


前日の夜は10時過ぎにはベッドに入ったものの何故か寝つけず。一度は目が覚めて明日に必要なものをふと思い出し、ベッドから抜け出しタンスからそれを出して枕元に。また30分程して目が覚めまたまた思い出してタンスからそれを引っ張りだして枕元に。私には珍しく緊張してたのですか?その内深い眠りに入りアラームが鳴るまで熟睡でした。


車でチームメイト二人を乗せると一人は初フルの緊張感か黙ったまま。緊張を解しつつまた、車のワイパーを動かし、ポツポツ降る雨を見ながら早く止んでくれることを祈りながら現地に向かいます。


決められた駐車場に入れましたが外はぬかるみ。シューズに気を使いながら会場に向かうシャトルバスに乗り込みます。


会場に着くと、昨年までの大会から相当改善されており速やかなエントリー受付。そのまま会場奥に行くとチームメイトが既に集まっていたので、スタートまでの約2時間ゼッケンを付けたり談笑したりとゆっくり過ごしました。

2013kaga0.jpg

実は昨年もそうでしたが、能登万葉の里マラソンが終わると練習量も減り、何よりもモチベーションが上がらず加賀温泉郷マラソンでベストタイムを出すという気力が上がってきません。


雨だったので、チームメイトにテープを借り手袋の上にそれを貼って目標タイムをペンで書き込みます。

5キロ毎。

0:23:44
0:47:20
1:11:00
1:34:40
1:58:20
2:22:00
2:45:40
3:09:20
3:19:43

一応3時間20分切りが目標。このまま果たしてうまく走れるのか。前半は上り、後半は下り。後半は伸びるはず。勝手にそんな予想をしながら時間が経つのを待ちます。


2013kaga1.jpg

トイレに行って気付くと20分前。アナウンスもあり、フルのメンバー全員で陸上競技場へ。3時間以内で完走予定のランナー、4時間以内と看板を持った人の後ろに並びます。私は当然4時間以内でその看板の直ぐ後ろに。


横にいたチームメイトに「スタートは陸上競技場一周か?」と聞くと「いや初めてなので知りません」との答え。私も初めてです。だから聞いたのに(笑)


暫くして号砲が鳴り、スタートします。一周せずにそのまま陸上競技場のゲートをくぐり外に出ました。最初は下りです。勢い良く下ります。特に混雑もなくスムーズでした。


今日はガーミン(GPS時計)をせずに普通のランニングウォッチで挑みました。あまり時計に左右されずに体感で走ろうと。

1キロの表示を見落としました。あったかどうかも分かりません。既に時計は6分を示しているので1キロは遠に過ぎているはず。自分がどれだけのスピードで走っているか分かりませんが苦しくないので進みます。

やがて5キロの表示が目に入ってきました。22分14秒。想定は23分44ですから1分30秒も早い。キロ4分26秒で走っています。1キロ18秒も早いのでこれはまずい。まるで能登の再現のような感じ。後半潰れるパターンか?

その後アミノバリューランニングクラブのウエアを着てその上からビニールのカッパを着て走っているランナーが横に。アミノバリューランニングクラブのコーチ(名ばかりですが)をやっているのに抜かれたら嫌だな。と思いながらもこのラップで走り続けるのは絶対に後半遅くなると思い先に行かせます。そしてその後も一度練習会で一緒だった女性ランナー。声は掛けませんでしたが、記録は私よりもはるか上なのでこちらも先に行ってもらいます。


身体は大丈夫。このペースで走ってもいいけど、折り返してからの下り坂で更に速く走れるか?かなり疑問に思います。


今回の新設の加賀温泉郷マラソン。片山津温泉、山代温泉、そして山中温泉の3つの温泉を走るコース。先ずは片山津温泉の中心街を通ります。本当に応援が有難い。沿道に人が出て声をかけてくれます。


「頑張れ~~~」


「まだ元気~~」


と言うように応援に応えながら脚を進めます。


途中JRの線路を渡る大きな陸橋に差し掛かります。そこで福島と書いたTシャツを着たランナーに会います。背後から「福島から来られたのですか?」と尋ねると「そうです。応援お願いします」と言われ、「頑張って下さい」とエールを送ったものの、そのランナーに着いて行くことはできず背中がだんだん小さくなるのが分かります。


その後小さな折り返しがあり、チームメイトのサブスリー狙いのランナーとスレ違います。ん?ここでスレ違い?調子が悪いのか。サブスリーは難しいのか。かなり苦しい顔をしていたのを確認しましたが、それが何故か後になったら確認できました。折り返した途端に突風。今まで走りやすかったのは追い風だったからか。そこからは暫く強い向かい風です。

試走したのが良かった。大体の距離感が掴めます。山中温泉に入ると「もう少しで折り返し」などと応援を頂くのですが、大体この応援の距離感というのがかなりアバウト。試走してたので「それは嘘だもう少しあるはず」と思います。もう少し正確に案内と応援をしてほしいものです(笑)

ラップをしっかりと押していれば良かったのですが、時計は確認しているもののラップは押さず。大体20キロ地点までは1~2分近く予想タイムを上回っていたと思います。

折り返しの手前、先ずは知り合いのランナーを見かけます。3時間15分くらいのランナーだと思っていたのですが、サブスリー(フルマラソンを3時間以内で走るランナー)のペーサーよりも早い位置で確認しました。「お~サブスリー行けるぞ!」と応援をし。

次にチームメイトのサブスリー狙いのランナー。声を掛けます相手も答えてくれます。まだ元気そう。サブスリーのペーサーよりも300メートルは先に進んでいたと思います。このままならいけるか!

私も山中の総湯の折り返しを過ぎます。凄い応援で元気が出ます。途中で私設エイドを通過。その時に「金港堂さん頑張って!」と聞こえたはず・・・どなたか確認できませんでしたが応援有難うございました。そしてこのエイド通りすぎて気付きます。ワッフルがありました。ケーキ屋さん?ワッフルを見たのに出てきた言葉は「あっクレープ!」しかし時既に遅し。通りすぎてしまいました。残念。

その後は折り返してきたチームメイトとエールの交換、そしてハイタッチ。本当は真っ直ぐに前を見て走らないといけないのですが、何となくペースが乱れます。というかペースを考えられない。しかも今まで追い風だったのが急に向かい風に。

ここが今回のいけない所。何となく走ってしまったのです。本当は下り坂でペースを上げないといけないのですが、向かい風でもあったので上げられません。適当に走ってしまったというのが事実。ここから次から次抜かれますが。遅く走っているつもりもなく、逆にここから速く走ったら最後までもたない。という思いがあり、淡々と走ってしまいました。

今回初フルマラソンのチームの女性ランナーも走っていることを確認し、ようやくすれ違うランナーもいなくなり、自分のレースに戻ります。

恐らくこの辺りだと記憶しているのですが、山中の総湯の折り返しで1分弱くらいは私の方が先行しているはずだと思っていた、ジムの先輩M氏が私を追い抜いていきます。背中から声をかけられました。私の記憶では「おい、頑張れ!」と怒られたように聞こえたのです。恐らくそんな風には言っていないと思いますが、そのように聞こえました。

能登万葉の里マラソンを終えてからのスランプこれだったのです。追い込めない。しんどい走りはしたくない。心拍数を上げたくない。ジムのトレッドミルに乗ってもしんどくなると直ぐに止めてしまいます。所謂ハートがスランプだったみたい。


恐らくM氏とは100メートル近く離れたと思います。次から次ランナーを抜いていくM氏。コーナーを曲がるコースがあり、そこで距離を測れます。80メートルくらい離れたと思います。


そこでスイッチが入ったと言うか目が覚めました。自分を追い込まないと。でもゴールまで12~13キロも残ってます。最後までもつのだろうか?でもまさに今追い込まないと、いつ追い込む。そこで心拍数を上げて必死に足を前に出します。


少しずつM氏の背中が大きくなるような気がしました。頑張りました。片山津温泉、山代温泉、山中温泉、そして折り返して山代温泉を通過、最後の片山津温泉に入り、急な坂を上ります。そこで追いつきました。うっすらとした記憶ですが、「追いつきました」と言うようなことを言ったはずです。


必死のスピードで走ってきたので、緩めることはできません。逆にここまで来て諦めてもいけません。予測していた20分切りは無理としてもあのまま適当に走っていたら25分さへもまたいでしまいそうでした。


レースは前のランナーの背中を追いかける。それが本当のレース。とにかくそれだけをイメージして前のランナーに追いすがります。心拍数も上がり脚もきつい、本当にしんどいのですが、ここからは面白いようにランナーを抜くことができました。皆楽に走っている訳ではなく、横を通り過ぎるとそれぞれ息が粗い。力を入れて地面をシューズで叩きます。


序盤の10キロまでで背中を見送ったランナーを多く見つけることができました。アミノバリューのランナーも見つけてかわします。勾配はきつくはありませんが、長い上り坂を上り、下り坂に入ります。そこでも数人かわせました。農道のような人気のない道ですが時々「あと少し頑張れ!」という声をかけてもらいます。


ただひたすらに脚を前に。10人どころではないと思います。恐らく何十人とこの10キロで抜いてきたと思います。脚はまだ残ってる。強く地面んを蹴ることだけを意識します。


ここから行きとは違うコースに入ります。行きよりも少し道をそれてアップダウンの多い場所に入ります。何故にここにきてこのアップダウンとコース設定を恨みますが、ランナー全てが辛そう。


畑の中の道を右折した所で、その先のコースを見つめます。また山の中に入っていくような状況だったのであれを過ぎるともう少しだなと。


そこで前に目を戻すとあの福島のランナーが見えました。追いついた。更に背中を追いランナーをかわす際に「追いつきました」と言うと「応援有難うございました。ナイスラン」と逆に声を頂きます。

小学校の前を過ぎ子供達の応援を受け、エイドでスポーツドリンクを飲み。最後の踏ん張りです。高速道路を渡る最後の難関の大きな橋を必死で手を振り上ります。上り切ったところで立ち止まりたくなる衝動を抑え一気に駆け下ります。


ここで前に男性ランナー3人、そしてやはり最初の5キロあたりでついて行くのを諦めた色白の女性ランナーも発見。まだ女性ランナーは勢いがある。必死でとにかく喰らいつく。前の男性3人はかわせました。そして目の前の女性ランナー。

あと1キロの表示があります。逆算するとここから1キロということは、大体の距離から想定すると陸上競技場1周すると400メートル。仮に全てを回らなくとも300メートルあるとして、距離が合わない。陸上競技場は1周しないのか?ちゃんと調べれば良かったと思いましたが、恐らく陸上競技場入って直ぐのゴールだと確信し、最後の陸上競技場に続く長い上り坂を駆け上がります。相当苦しい顔をしていたと思います。周りから「ラスト頑張れ!」と応援を頂きます。でも女性ランナーには追いつくことができませんでした。


予想通り陸上競技場に入ると最後の直線を走りきったところがゴールでした。入って直ぐにチームのT氏の顔を見かけます。女性ランナーの前にはゴールテープが。もしかすると女性ランナーは1位?と思って走りこむと私の前にもゴールテープが(笑)ご配慮有難うございます。おもいっきりグリコのポーズで走り抜けました。


全く脚が残っておらず。そのままよろよろと。時計を見ると3時間23分17秒。自己ベスト更新。


暫くフラフラしていると福島のランナーがゴール。またここで声をかけてもらい握手をして分かれました。


コースの先にテントがありそこでマッサージをやっているのを発見。そのままテントに行きます。星稜大学の陸上部の皆さんでした。私の番を待って椅子がテントの外に出てきたので座ってマッサージを受けます。


星稜大学の陸上部だとしって、「珠洲の時にもお世話になりました」と声をかけると「そうですよね、珠洲走っていましたよね」と覚えている様子。確かに大声を上げて、もっと強く揉んでくれと言ってたような、足裏のアーチが落ちていたので思いっきり上げてもらったのですが、「そうそうあの時はマサトさんがやってた」などとはっきり覚えているみたいでした。


最初の5キロくらいで背中を見送った知り合いの女性ランナーともあって、どうでした?と聞くと20分くらいと言っていました。フルのベストタイムを聞いていたので、やはりついていかなくて正解でした。凄いタイム。


マッサージも終えようやく落ち着いたので10キロを走ったチームメイトの所に。座り込んだら助けを得なければ起き上がれないような状態。メンバーの様子を見ながらも「着替えてくるわ」と言って陸上競技場から出ます。完走証をもらいにゼッケンからチップを外してもらいテントに向かうと。先程の女性ランナーが。記録証を手に取りながら係の人に「一位ですか?」と聞き直してました。やはり優勝したのだ。


そして私の公式タイムは。

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自分の時計よりも3秒速い3時間23分14秒。一昨年の能登和倉万葉の里マラソンの記録3時間24分15秒を1分1秒縮めることができました。

体育館内に入ると。先にゴールした二人が着替えてました。「サブスリーできたか?」と尋ねるとラスト失速したらしく残念ながら達成できなかったみたい。も一人途中の折り返しですれ違ったメンバーも良いタイムではあったけど目標のサブスリーは未達成。3人疲労困憊で着替えをすまし。これから入ってくるメンバーを迎えに陸上競技場へ戻りました。


何人か帰ってくるのを見て、初サブフォー達成とか、記録更新をした多くのチームメイトと話をし、頂いたチケットでお握りとお茶、そして買った焼きそばで昼食代わりとしました。


今回は20名以上のチームメイトと新しいコースになって第1回の加賀温泉郷マラソンに参加でき、しかも自己ベストを更新でき本当に良かった。スランプは己の心にあった訳でそれを克服できたのも良かったです。

最後にまたまた記念撮影。やはり皆笑顔で良かった。

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汗をいっぱいかいたので、皆で片山津温泉の総湯へ。頂いたチケットで無料でした。しっかり汗を流して外に出た時になんと福島のランナーが。


タイムを再度確認し、前半はついていけなかったけど、後半頑張れました。それにしても風が強かったですね。と話をすると素晴らしい言葉をもらいました「ランナーは全て言い訳するしね。前半の貯金は後半の借金ですよ」うまい!名言!


「ここまで来て頂いて有難うございました。」と御礼を言い分かれました。

今日新聞を見ると。そのランナーが大きく取り上げられているじゃないですか。福島の役場の人だったようです。ゴールシーンが大きく写真で載ってました。


色んな縁があるものですね。早く復興することを強く願います。

帰りの送迎のバスがたまたま。


2013kaga3.jpg

金港堂の広告が掲載されているバスでした。

最後にお知らせを。


チーム金港堂取材を受けました。ランニングマガジン・クリール 5月22日発売の7月号に掲載予定です。是非ご覧下さい。私の話も載るはず。


2013kaga4.jpg


チームTを着たものが前の方で写る。という話をしたらチームの皆着替え始めました。「髭そってない」とか言うメンバーもいたとか。とにかく楽しい加賀温泉郷マラソンでした。


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